中学生のクラスでは、鉛筆で自分の手や静物を描くレッスンは実施しています。そこでは正しい手の構造と美しい明暗を表現することをねらいとしていますが、鉛筆の黒い陰影に注目が多く光への意識が薄まってきました。
そこで、今回の作品作りでは、正反対の表現方法として影を描くのではなく、ニードル(針)を使い光を描くことで表現させるスクラッチボードに挑戦させ、あらためて明暗について考えさせました。
生徒たちは、表現方法の違いに戸惑い混乱をしていました。また、消しゴムで消せる鉛筆の表現ではなく、ニードルで掘っていく作業のため躊躇する生徒が多くいました。やはり、カービングの作業の表現には勇気がいるようです。肌や布の表現の違いにも注目させ、常に光を意識させ、失敗することの恐怖を打破させていきます。