Rくんは、の幼稚園年小さんの男の子です。「くぬぎの森」で初めてのお絵描きタイムです。彼は、何事にも動じることなく、しっかりした子どもです。目に入る様々な物事に興味を持ち、その思いを私に話してくれます。その後「池の鯉に餌をあげにいこうか?」と誘い、二人でパンのカケラをやり大はしゃぎでした。早速、アトリエに行き鯉の絵をかくと意欲満々でした。
Rくんは、自分の見た物の形が色々と描けるようです。知的欲求も高く記憶力
や思考力も高く自分の経験したことを表現しようとします。物の形は簡単な線により暗示的説明的に表現し「あの金の鯉はきれいだったね」などと嬉しそうに話をしながら描いていました。様々な物が脈絡なく並んでいるカタログ期から地面との境界に一本の線が引かれ、その上に家、木、花、人物などがベースラインの上に並び図式前期の絵の特徴が現れてきています。